名古屋から少し足を伸ばした愛知県岡崎市にある「カクキュー八丁味噌(八丁味噌の郷)」は、江戸時代初期(正保2年)の創業以来、伝統の製法を守り続ける老舗の蔵元です。
国の登録有形文化財に指定されている重厚な味噌蔵に入ると、巨大な木桶の上に職人が絶妙なバランスで円錐状に積み上げた約3トンの玉石が圧巻の光景を広げています。地震が来ても崩れないよう緻密に計算されたこの石積みは、現在も熟練の職人の手作業で行われています。
機械化が進む現代においても、二夏二冬以上じっくりと時間をかけて自然の力で発酵・熟成させる姿勢は揺らぎません。現地では見学ツアーや出来立ての味噌の試食ができるほか、八丁味噌を使ったソフトクリームや田楽などを味わえるレストランも併設され、食文化の深さを五感で学ぶスポットとして高い人気を集めています。