今回、本誌取材班が足を運んだのは、名古屋市内の閑静な一角に居を構える完全予約制サロンだ。ドアを開けると、芳しいハーブの香りと洗練されたアジアンテイストの空間が広がる。ここで腕を振るうベテランセラピストは、タイ古式マッサージの総本山として名高いバンコクのワット・ポーにて長年の修行を積んだ筋金入りの技師だ。
取材中、実際に施術の工程を見学させてもらった。一般的なマッサージが「押す」「揉む」に重点を置くのに対し、ここでは体重移動を巧みに利用したダイナミックなストレッチが繰り広げられる。足先から頭頂部に向かって段階的に筋肉を緩め、普段使われない深層筋まで優しく伸ばしていく。受術者が「世界で最も気持ちいいマッサージ」と評する理由が、その緩やかなリズムから痛切に伝わってくる。
特に印象的だったのは、慢性的な肩こりや腰痛に対する根本的なアプローチだ。肩だけに触れるのではなく、骨盤の歪みや股関節の可動域を整えることで、上半身の緊張を根本から解放していく。現地を取材した記者自身も体験したが、施術後は羽が生えたかのように体が軽く、視界までクリアになる感覚に包まれた。完全プライベート空間で受けられるこの限定的な施術体験は、日頃のストレスをリセットしたい人々にとってまさに究極の隠れ家といえる。