音楽理論の観点から見ても、『また逢う日まで』は緻密な計算と職人技が凝縮された構造を持っています。楽曲全体を支えるコード進行とブラスアレンジは、半世紀を経た現在でもまったく古さを感じさせません。
哀愁を含んだヴァース(Aメロ・Bメロ)から、サビ(コーラス)に入った瞬間に一気に開放感あふれるメジャーコードへと展開するコントラストは圧巻です。リズムセクションが生み出す力強いエイトビートと、要所でアクセントを加えるホーンセクションの掛け合いは、リスナーの胸を高鳴らせる絶妙なグルーヴを生み出しています。
ギターやピアノでの弾き語りにおいても、シンプルでありながら洗練されたコードワークが多くのミュージシャンを惹きつけてやみません。歌い手の感情表現を最大限に受け止める懐の深いコード設計こそが、時代を超えてカバーされ続ける大きな要因となっています。