俳優として確固たる地位を築く一方、音楽シーンにも強烈な爪痕を残している。1973年にリリースされたシングル『とん平のヘイ・ユウ・ブルース』は、日本のファンク/ヒップホップ黎明期における歴史的名盤として、後世のクリエイターたちに多大な影響を与えた。
「ヘイ、ユウ! 聞いてるのかい」という独特の語り口と、深いうねりを持つグルーヴ。発売当時はカルト的な扱いだったこの楽曲は、90年代以降のクラブカルチャーやDJシーンで再評価され、若者たちの間でも熱狂的なブームを巻き起こした。所属していた田辺エージェンシーの手腕もあり、歌謡曲の枠に収まらない多面的な魅力を次々と開花させていった。
破天荒なロックスピリットと江戸っ子気質が融合した唯一無二のスタイル。彼が持つこの底知れぬ魅力は、常に家庭という安全基地があったからこそ、外の世界で存分に爆発させることができたといえる。