桜井和寿さんの浮気や離婚・再婚という私生活の劇的な変化は、Mr.Childrenが生み出す音楽性にも決定的な転換点を与えました。
初期の爽快なポップスから一転、1996年のアルバム『深海』や1997年の『BOLERO』では、人間のドロドロとした欲望や罪悪感、精神の暗部が赤裸々に描かれました。さらに、吉野さんとの再婚を経てリリースされた『Sign』や『HERO』『しるし』といった代表曲では、誰かを深く愛し守り抜くことの尊さが、生々しいリアリティを伴った歌詞として昇華されています。
自らの過ちや苦悩から逃げず、すべてを音楽表現の糧へと昇華させた姿勢こそが、桜井和寿というソングライターが時代を超えて支持され続ける最大の理由と言えます。