土俵の近代史において、朝青龍明徳が放った異彩は今なお色あせない。剥き出しの闘争心、電光石火のスピード、強烈な下手投げ。土俵上での振る舞いが議論を呼ぶこともあったが、勝負に対する鬼気迫る執念は観客の情熱を激しく揺さぶった。
その後に続いて角界の頂点に君臨した白鵬翔は、まさに絶対王者だった。右四つからの盤石な寄り、相手の出足を完封する観察眼、そして休場を極力作らない頑強さ。史上最多となる45回の幕内優勝を達成し、引退後も宮城野部屋の師匠などとして後進の育成に力を注いだ。彼らの存在がなければ、現在の相撲技術の進化は語れない。