もののけ姫「大人の裏設定」の真相とは?宮崎駿が描いた性と生の深層

もののけ姫「大人の裏設定」の真相とは?宮崎駿が描いた性と生の深層

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物語序盤、アシタカがエミシの村を追われる際に許嫁(いいなずけ)のカヤから手渡される黒曜石の「玉の小刀」。この小刀にまつわる展開は、ネットの反応でも「アシタカ最大の失態」「男の無神経さ」として頻繁に議論を呼びます。

当時のエミシの風習において、乙女が男性に小刀を贈る行為は「生涯の契り(純潔と忠誠を捧げる証)」を意味する絶対的な契りの品でした。しかしアシタカは、命を救ってくれたサンへの感謝と絆の証として、この小刀をあっさりとサンに譲り渡してしまいます。

この展開について宮崎監督はインタビューで、「男なんてそんなもの」「アシタカはひどい男だが、生きるためにはそういう残酷な選択をせざるを得ない」と語っています。一途な乙女心を背負いながらも、新たな運命の女性へ命の象徴を受け渡すアシタカの行動には、綺麗事だけでは済まされない人間の業とエゴイズムが生々しく投影されています。

佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。