本作の発売日は2013年11月6日。当時、快進撃を続けていたきゃりーぱみゅぱみゅが、通信大手KDDI「au」のTVCM『スマートバリュー「もったいない」篇』のタイアップソングとして世に放った一曲です。哀愁を帯びたメロディと疾走感あふれるビートが同居するトラックは、中田ヤスタカのプロデュースワークスの中でもとりわけ構成美が際立っています。
音楽関係者の証言や当時の制作インタビューを紐解くと、制作陣には「CMの短い秒数で視聴者の耳を完全に奪うフック」と「フルコーラスで聴いた際の重厚なダンスミュージック体験」を両立させる明確な意図がありました。イントロから鳴り響くブラス風のシンセリフ、予測を裏切る転調、そして耳馴染みの良いベースラインは、子供からクラバーまでを等しく巻き込む中毒性を生み出しています。
後に大ヒットを記録した3rdアルバム『ピカピカふぁんたじん』(2014年発売)にも収録され、アルバム全体のコンセプチュアルな軸を担う代表作となりました。単なる企業プロモーション用のタイアップにとどまらず、純粋なポップミュージックとしての強度を極限まで追求した中田ヤスタカのエンジニアリング手腕が光ります。