海老民本店を訪れたなら、何よりもまず味わうべきは屋号の誇りを宿した「海老天」です。元卸問屋の審美眼が今なお生きているかのように、厳選された大ぶりの海老は驚くほど身が引き締まり、噛み締めた瞬間に濃厚な甘みと弾力が口いっぱいに弾けます。衣は薄すぎず厚すぎず、高級胡麻油をブレンドした揚げ油特有の香ばしさをまとい、蕎麦つゆに浸ってもなお心地よいサクサク感を失いません。
提供される蕎麦は、挽きたて・打ちたて・茹でたての「三たて」を徹底した二八蕎麦。ひとすじ手繰れば、豊かな穀物の芳香が鼻へと抜け、程よいコシと喉越しの良さが際立ちます。出汁には厳選した本枯節を贅沢に用い、かえしは角が取れてまろやか。濃いめの関東風でありながら、後味は驚くほどすっきりとしています。さらに、蕎麦だけでなく「うどん」の完成度も高く、しっかりとしたコシと滑らかな舌触りは、うどん派の常連客からも絶大な支持を得ています。
ランチタイムには、せいろやかけ蕎麦に小天丼や季節のご飯がセットになったお得な御膳が並び、近隣で働くビジネスパーソンや参拝帰りの人々で席が埋まります。以下に、海老民本店の主要メニュー構成と価格帯、他店比較データをまとめました。
敷居の高さを誇示することなく、日常の延長線上で最高峰の職人技を堪能できる価格設定は、地域密着を掲げる海老民本店ならではの大きな美点といえます。