かつての日本映画やドラマにおいて、中高年女性の役割はあまりにも限定的だった。家族のために自己犠牲を払う姿か、あるいは家庭内のトラブルメーカーとしての役割が相場だった。
しかし、現在の脚本家たちは、彼女たちのために全く新しいキャラクターを書き下ろしている。自立した個人として生き、恋愛をし、時には過ちを犯し、それでも前を向く。そうした「一人の人間」としてのリアルな息遣いが、キャラクターに命を吹き込む。観客が求めているのは、美化されたファンタジーではなく、傷つきながらも生き抜く生身のリアリティなのだ。