眼科で適切な診断が下された場合、どのようなプロセスで治癒へと向かうのでしょうか。臨床データが示す上強膜炎が治るまでの期間は、治療介入を行った場合でおよそ1週間から3週間が目安となります。ただし、結節性の場合は硬結が消退するまでに1〜2ヶ月を要することもあります。
治療の主軸となるのは、局所の炎症を速やかに沈静化させる点眼治療です。
初期治療としては、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)点眼液(プラノプロフェンなど)が第一選択として広く用いられます。NSAIDs点眼で効果が不十分な場合や炎症が強い場合には、短期間に限定して上強膜炎への点眼薬としてステロイド(フルオロメトロンやベタメタゾンなど)が投与されます。
ステロイド点眼は劇的な抗炎症効果を発揮し、点眼開始から数日で充血と鈍痛を急速に緩和させます。しかし、長期連用や自己判断による中断は厳に慎まなければなりません。ステロイドには副作用として眼圧上昇を招き緑内障を引き起こすリスクや、角膜の感染抵抗力を低下させて真菌やヘルペスを誘発するリスクがあるためです。2026年現在の眼科診療では、眼圧を定期的に測定しながら、炎症の鎮静化に伴って計画的に薬の力価を落としていく「テーパリング(漸減法)」が厳格に運用されています。
頻繁に再発を繰り返す難治例や、膠原病の合併が判明したケースでは、眼科単独の局所療法にとどまらず、膠原病内科やリウマチ科と連携した免疫抑制薬や生物学的製剤による全身管理が選択されます。