奈良県桜井市出身の力皇猛氏は、大相撲・朝日山部屋の力士として土俵に上がり、その後プロレス界へ転身。三沢光晴氏率いるプロレスリング・ノアのリングで武道館のメインイベントを沸かせ、第7代GHCヘビー級王座に登り詰めた日本マット界屈指の巨漢ファイターでした。
2011年に惜しまれつつ現役を引退した際、彼が選んだ第二の人生は、かつて力士時代から情熱を抱いていた「ラーメン店」の道でした。大相撲引退時にもプロレス入りとラーメン店開業の間で真剣に悩んだという逸話があるほど、その志は筋金入りです。名店での厳しい修業を経て、2013年12月に故郷・奈良に「麺場 力皇」を開業しました。
店主が培ってきた「相撲部屋のちゃんこ番で覚えた出汁取りの技術」と「アスリート特有の徹底的な自己規律」は、そのまま厨房の仕込みへと直結しています。寸胴鍋に大量の豚骨を投入し、骨の髄まで旨味を抽出する過酷な重労働を毎日淡々とこなす姿勢こそが、ブレのない極上スープを維持し続ける最大の源泉です。