脳卒中後の激痛と腫れ「肩手症候群」の原因と拘縮防ぐ最新治療法

脳卒中後の激痛と腫れ「肩手症候群」の原因と拘縮防ぐ最新治療法

脳卒中後の激痛と腫れ「肩手症候群」の原因と拘縮防ぐ最新治療法に関する最新の話題を分かりやすく解説いたします。

脳梗塞や脳出血といった脳卒中を経験した患者が、リハビリテーションを進める過程で直面する最大の障壁の一つが、肩手症候群(CRPS 複合性局所疼痛症候群タイプ1)です。「リハビリを頑張って腕を動かそうとしていただけなのに、肩手症候群の原因は一体なぜ生じるのか」と苦悩する当事者は少なくありません。

この過酷な病態を引き起こす直接の契機は、脳卒中後の片麻痺に伴う「弛緩(筋肉の脱力)」と「外力」の相互作用にあります。発症初期の弛緩期には、上肢を支える回旋筋腱板や三角筋の筋緊張が著しく低下します。その結果、腕の自重によって上腕骨頭が関節窩から下方へズレ落ちる「肩関節不全脱臼」が生じます。

肩が脱臼しかけた不安定な状態で、ベッド上での寝返りや車椅子への移乗時に麻痺側の腕が引っ張られたり、リハビリスタッフや介助者が無意識に腕を強く引いたりすると、腕神経叢や関節包周辺の感覚神経に過剰な微小牽引ストレスが加わります。この末梢組織への微小外傷がトリガーとなり、脊髄レベルおよび視床・大脳皮質へと異常な侵害刺激シグナルが乱反射。本来は組織修復を促すはずの交感神経系が暴走し、持続的な血管収縮と神経因性炎症が引き起こされます。これが、肩から手先にかけて耐え難い痛みと循環不全をもたらす痛みの理由・メカニズムの核心です。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。