岸田前首相を象徴する不名誉なフレーズとなったのが、SNS発祥の「増税メガネ」という蔑称でした。単なる容姿の揶揄にとどまらず、政権批判のキラーワードとして瞬く間に社会全体へ定着した経緯には、明確な構造が存在します。
発端となったのは、防衛費増額に伴う財源確保のための増税方針や、子ども・子育て支援金の財源として提示された社会保険料の上乗せです。実質的な国民負担増が連続して示されたことで、「物価高で苦しむ庶民から容赦なく徴収する政治家」というイメージが強烈に焼き付きました。
ネット空間での反応は苛烈を極め、X(旧Twitter)では関連ハッシュタグが連日トレンド入りする事態に発展。政権側が打ち出した「1人4万円の定額減税」も、給与明細への明記義務付けなど手続きの煩雑さや恩着せがましさが批判の火に油を注ぎました。「減税をしても増税イメージが払拭できない」という前案の失敗は、ネット時代の政治コミュニケーションの難しさを浮き彫りにしました。