日本の放送現場において、大谷の存在は長らく「確実に視聴率が取れるキラーコンテンツ」として扱われてきた。だが、その成功体験への過度な依存が、コンテンツとしてのインフレと視聴者の激しい胸焼けを招いている。
国際情勢の緊迫や国内経済の停滞といった重要ニュースを差し置いてまで彼の一挙手一投足が速報される編成に対して、「情報番組としての優先順位が狂っている」という批判は根強い。ABEMAやSPOTV NOWといったデジタル配信プラットフォームが普及し、ファンが必要な試合をオンデマンドで能動的に選べる時代になったにもかかわらず、公共の電波である地上波が旧態依然とした垂れ流し報道を続けることが、無関心層の苛立ちを増幅させる決定打となっている。