東北地方の静かな農村であった福島市飯野町(旧伊達郡飯野町)が「UFOの里」として街おこしに乗り出した背景には、単なる思いつきではない明確な歴史的・地理的コンテクストが存在します。その中心に鎮座するのが、標高462.5メートルの円錐形をした秀峰・千貫森(せんがんもり)です。
古くから「巨石信仰」や「古代ピラミッド説」が語り継がれてきた千貫森周辺では、発光体の飛行や未確認飛行物体の目撃談が住民の間で日常的に証言されてきました。地質学的にも、千貫森は強い磁場を帯びた「ピンカラ石(斑れい岩)」で構成されており、方位磁針が狂うポイントが実在するなど、ミステリーファンを唸らせる物理的証拠が揃っています。
地域振興の起死回生策を模索していた当時の飯野町役場は、1980年代後半の「ふるさと創生事業」を活用し、千貫森のUFO伝説を公式の観光資源として位置付ける英断を下しました。1992年、日本初の公設UFO展示施設としてオープンしたのが現在のUFOふれあい館です。初代名誉館長には日本空飛ぶ円盤研究会を主宰した荒井欣一氏が就任し、寄贈された約3,000点もの貴重な文献や実物写真が集約されることとなりました。