一般的に知られているのは単発の短いフレーズですが、滑舌のプロや愛好家の間では、さらに長さを増した魔術師手術中全文のバリエーションが練習課題として使われています。ここでは代表的な進化形フレーズを紹介します。
【レベル1:基本形】
「魔術師手術中(まじゅつし しゅじゅつちゅう)」
すべての基本となる形です。文字数は短いものの、息の配分と子音の粒立ちが試されます。
【レベル2:中級拡張形】
「魔術師手術台で手術中(まじゅつし しゅじゅつだいで しゅじゅつちゅう)」
「手術台(しゅじゅつだい)」が加わることで、「しゅじゅつ」を2回連続で言わなければならない過酷な構成です。途中で「だいで」という舌先の弾きが入るため、リズムが乱れやすくなります。
【レベル3:上級連結形】
「魔術師手術中、魔術師手術台で手術中(まじゅつし しゅじゅつちゅう、まじゅつし しゅじゅつだいで しゅじゅつちゅう)」
一息で言い切ることが求められる長文パターンです。1回目をクリアできても、2回目の「手術台」で力尽きるケースが多く、アナウンサー試験などの選考でも受験者を悩ませる難関です。
ところで、そもそも魔術師手術中意味について考えたことはあるでしょうか。「魔術を使うはずの者が、なぜ科学的な医療手術を受けている(あるいは執刀している)のか」というシュールな光景が浮かびますが、早口言葉は意味の整合性よりも、調音運動の負荷を最大化する言葉の組み合わせを優先して作られています。意味の奇妙さが緊張を呼び、余計に噛みやすくなる心理的トラップも潜んでいます。