なぜ水金地火木土天海冥から冥王星は消えた?除外の真相と現在の覚え方

なぜ水金地火木土天海冥から冥王星は消えた?除外の真相と現在の覚え方

なぜ水金地火木土天海冥から冥王星は消えた?除外の真相と現在の覚え方についての真相をお届けします。

除外以降、インターネット上や天文ファンの間では定期的に「冥王星が惑星に復活するのではないか」という噂が浮上する。この噂に油を注いだのが、2015年7月にNASAの無人探査機ニューホライズンズ(New Horizons)が達成した冥王星への歴史的フライバイ(接近通過)観測だ。

打ち上げから9年半、約50億キロメートルの旅を経て送られてきた高解像度画像は、全世界の研究者を驚嘆させた。そこには死んだ氷の塊ではなく、巨大なハート形の氷河(スプートニク平原)や標高3,000メートル級の氷の山脈、大気による青い靄(もや)、さらには現在進行形で地質活動が起きている痕跡が生々しく写し出されていたのだ。地下には液体の海(内部海)が存在する可能性まで指摘されている。

この大発見を受け、ニューホライズンズ計画の主任研究員であるアラン・スターン博士をはじめとする米国の一部の惑星科学者たちは、「地球物理学的視点(天体が地質学的に生きているか)」に基づき、冥王星を惑星と再定義すべきだと強力に主張した。当時のNASA長官ジム・ブライデンスタイン氏も公の場で「私の見解では、冥王星は惑星だ」と発言し、大きな話題を呼んだ。

しかし、国際天文学連合(IAU)の公式見解は2026年現在も一切揺らいでいない。IAUが定める分類は「天体力学的アプローチ(太陽系全体における公転運動の支配力)」に基づいているからだ。地質学的な美しさや複雑さと、軌道力学上の定義は別問題である。したがって、米国の研究者コミュニティを中心とした感情的な「惑星復権キャンペーン」と、天文学界全体の公式ルールの間には依然として明確な隔たりが存在しているのが実態だ。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。