「neither a nor b」に関する俗説として最も根強いのが、「neither A nor Bは必ず単数扱い」というものです。これは完全に誤りです。前述の通り、Bが複数なら動詞も複数になります。単数に固執する考え方は、おそらく高校英文法の初期段階で「neitherは単数扱い」と簡略化して教えられた記憶に由来するのでしょう。
もう一つの盲点は、nor以下を省略できるケースがあることです。たとえば「I don't like coffee. Neither do I.」のように、neither単独で「私もまた〜ない」という同意の否定を表せます。この「neither + 助動詞 + 主語」の倒置形は、肯定文の「So do I.」と対になる重要表現です。検索キーワードに「neither nor 倒置」が多く含まれるのは、この同意表現と混同しているケースもあるためです。
さらに、3つ以上の要素を並べる場合にも注意が必要です。原則は2要素ですが、フォーマルな文章では「neither A, nor B, nor C」とnorでつないでいくことが可能です。ただし、日常会話ではまず使いません。書き言葉でも、読み手の負担を考えれば2要素に絞るのが賢明です。