安倍晋三の評価はなぜ二極化するのか?歴代最長政権の功罪と真相

安倍晋三の評価はなぜ二極化するのか?歴代最長政権の功罪と真相

安倍晋三の評価はなぜ二極化するのか?歴代最長政権の功罪と真相についての疑問解決ガイドをお届けします。

一方で、安倍晋三 功績と問題点を天秤にかける際、決して看過できないのが政治倫理の失墜と経済政策のひずみです。特に内閣人事局を武器にした強権的な官邸主導システムは、官僚たちの「忖度(そんたく)」を加速させ、行政の独立性を著しく損ないました。

その象徴となったのが「森友・加計学園問題 経緯」です。国有地が不当な廉価で売却された森友学園問題では、財務省による決裁文書の改ざんという、法治国家の根幹を揺るがす未曾有の不祥事に発展しました。近畿財務局職員が命を絶つという痛ましい事態を招きながら、政治家本人の直接的な刑事責任は追及されず、「丁寧な説明」を繰り返すのみで幕引きを図った姿勢は、行政への信頼を失墜させた決定打となりました。加計学園の獣医学部新設計画をめぐっても、首相の長年の友人が理事長を務める学校法人への便宜供与が疑われ、「お友だち優遇」との批判が渦巻いたことは記憶に新しい事実です。

また、経済政策の失敗として指摘され続けるのが、実質賃金の伸び悩みと格差の固定化です。大規模な金融緩和と円安誘導は輸出大企業や富裕層の資産価値を急拡大させたものの、期待されたトリクルダウン(富の浸透)は限定的でした。企業の内部留保が積み上がる一方で労働者への分配は鈍く、消費増税(8%および10%への引き上げ)が内需を冷え込ませました。さらに、非正規雇用の拡大を放置した結果、中間層の地盤沈下を招いたという経済学者からの批判は、現在に至るまで重い宿題として残されています。

林 結菜
著者

林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。