兵庫県美方郡新温泉町に位置する山陰海岸ジオパークの山間部、小又川渓谷にシワガラの滝は存在します。落差は約10メートルと滝自体の規模は中規模ですが、この滝が唯一無二とされる理由は、完全にドーム状となった天然の洞窟(岩屋)の内部に滝壺が隠されている点にあります。
薄暗い洞窟の入り口から中へ踏み入れると、天井の裂け目から差し込む一筋の自然光が、エメラルドグリーンに輝く苔と飛沫を照らし出します。人工物が一切存在しない太古の自然そのものの空間は、訪れる者に強い非日常感と感動を与えます。洞窟と滝が融合した絶景スポットとしての希少価値が口コミや写真投稿サイトを通じて広がり、全国から探訪者が集まる人気スポットへと定着しました。
ただし、現地は遊歩道が手厚く舗装された観光名所ではなく、自然の険しさがそのまま残された原生地域です。「写真映えするから」という安易な動機だけで訪れると、現場の過酷さに直面することになります。