老齢基礎年金を満額受給するための加入期間は40年(480月)。仮に学生時代や就職浪人期に「学生納付特例制度」を利用し、2年間(24月分)の支払いが免除されたまま追納しなかった場合、年金額は生涯にわたり約5%減額された状態で固定される。厚生労働省が定める年金額の改定基準に照らしても、この年間数万円の差は80代、90代と生きるほど累積損失として数百万円規模へ膨れ上がる計算だ。
民間の金融商品で同等の確定利回りを狙うのは極めて困難だ。追納による受給額の上乗せ分は、受給開始から約10年前後で元が取れる設計になっている。男性の平均寿命が81歳、女性が87歳を超える現代において、元本回収後の年金上乗せは純粋な「長生きリスクへの防壁」として家計を支え続ける。