英字キーボード(US配列)を手にして最初に直面する壁が、「日本語と英語の入力切り替えが直感的に行えない」という問題です。日本の標準的なキーボード(JIS配列)の左上に当たり前のように鎮座している「半角/全角」キーは、英語圏で設計された英字キーボードには一切存在しません。英語圏のタイピング文化において言語のトグル切り替えという概念そのものが不要だったため、物理キーが用意されていないのが決定的な理由です。
さらに多くの初心者を混乱させるのが、「キートップに印字されている文字と、画面に表示される文字が一致しない現象」です。例えば、英字キーボード上の「Shift + 2」を押すと印字通りなら「@」が出るはずですが、パソコン側の設定が日本語キーボード(106/109キー)のままになっていると、OSはJIS配列のルールに従って「"」を出力してしまいます。ハードウェアはUS配列なのに、ソフトウェアの認識がJIS配列のままというシステム認識の齟齬(レイアウト不一致)こそが、思い通りに入力できない最大の正体です。
英語キーボードは記号の配置が論理的に整理されており、プログラミング言語の構文や英文作成において運指が最短になるよう設計されています。JIS配列とUS配列の根本的な違いを整理したのが以下の比較表です。