インターネット上の掲示板やSNSでは、「英語圏はフラットな文化だから、最初から『Hi John!』とフレンドリーに送ったほうが親しみを持たれる」という言説が散見されますが、これは極めて危険な誤解です。
シリコンバレーのITスタートアップ文化と、伝統的な高等教育機関(アカデミア)の文化は全く異なります。特にヨーロッパや米国の名門校、あるいはアジア圏出身の教授陣は、アカデミックな肩書と階層秩序に対して非常に厳格なプライドを持っています。最初からカジュアルなトーンで踏み込むことは「礼儀知らずな学生」というレッテルを貼られる決定的なリスクを孕んでいます。
正解は常に「最初は最もフォーマルなトーンで入り、教員側の返信トーンに合わせて徐々に調整する」という原則です。もし教授からの返信が「Dear Taro, Thanks for writing. - John」のようにファーストネームのサインで締めくくられていた場合、次回以降のメールで「Dear Professor Smith」から「Dear Dr. Smith」や、場合によっては「Dear John」へと移行するのが自然なコミュニケーションの作法です。