性別役割分担の意識が変容する中で、ポップカルチャーにおける男性像の描かれ方も変化を遂げてきました。過剰なセンチメンタリズムと未練をリアルに切り取った映画『花束みたいな恋をした』のヒットが象徴するように、現代の恋愛ドラマや人間ドラマでは、完璧なヒーローよりも内面に弱さや執着を抱えた生身の人間像が共感を呼ぶ時代となっています。
さらにNetflixやHBOが世界的ヒットを飛ばす海外ドラマ群でも、傷つきやすく時に過剰な感情表現を見せる男性キャラクターが繊細に描かれています。映像作品の中における描写の多様化が進む一方で、リアルな人間関係においては「繊細さ」と「他者への甘え・不誠実さ」の線引きが厳しく問われるようになっています。