応募書類の改ざんは、倫理的な問題にとどまらず刑法に抵触する明確な犯罪です。適用される卒業証書の偽造に関する罪名は、対象となる学校の設置主体によって法的な扱いが分かれます。
国公立大学の卒業証書や証明書を偽造・行使した場合は有印公文書偽造罪(刑法第155条第1項・第2項)が成立し、「1年以上10年以下の懲役」という非常に重い刑罰が科されます。公文書偽造罪には罰金刑の規定がなく、起訴されれば実刑判決や執行猶予付きの懲役刑しかありません。一方、私立大学の場合は有印私文書偽造罪(刑法第159条第1項)に問われ、「3月以上5年以下の懲役」の対象となります。
偽造した証書を企業へ提出して採用され、給与を受け取っていた場合、学歴詐称に伴う詐欺罪の判例に基づき、刑法第246条の詐欺罪(10年以下の懲役)が併合罪として加わります。「学歴要件が採用や給与額決定の重要条件であった」と判断された場合、過去に受領した賃金の返還を求める民事訴訟を起こされ、全額敗訴するケースも珍しくありません。