『岸辺露伴は動かない』という作品が持つ最大の魅力は、荒木飛呂彦が紡ぎ出す不可解で美しいミステリーの世界観にある。集英社から刊行されている原作コミックスの持つ独特のサスペンス性とリアリティを、実写化にあたって見事に映像へと昇華させた。
奇妙な怪異や怪現象に直面しながらも、自身の好奇心と美学を貫く露伴の姿。その傍らで、一見すると楽天家でありながら物語の緊張感をふっと和らげる京香の存在感。この対比構造が、物語のミステリー要素をより際立たせる効果を生み出していた。
実写ドラマ化の難易度が極めて高いとされていた『ジョジョの奇妙な冒険』の世界線を、見事に成り立たせた二人の演技力と存在感は、原作ファンからも絶大な支持を獲得することとなった。