オニヤンマの魅力は、時代を超えて現代のエンターテインメントやデジタル空間でも爆発的な広がりを見せている。かつて少年少女が虫網を片手に野山を駆け巡った原体験は、いまや多様なメディアを通じて再解釈され、幅広い世代の関心を集めている。
大きな契機となったのが、知的好奇心と圧倒的な熱量で昆虫の魅力を掘り下げたテレビ番組『香川照之の昆虫すごいぜ!』だ。巨大な着ぐるみをまとった狂言回しが、オニヤンマの驚異的な動体視力やアクロバティックな旋回能力を体当たりで実証する姿は、視聴者に強烈なインパクトを与えた。その熱狂は現在もNHKオンデマンドなどで再確認でき、昆虫少年だった大人たちの記憶を鮮烈に呼び覚ましている。
さらに現在では、YouTubeなどの動画プラットフォーム上で、オニヤンマの捕食シーンをハイスピードカメラで捉えた自然ドキュメンタリー風の映像や、虫除けグッズとしての「おにやんま君」の効果検証動画が数百万回単位で再生される現象が起きている。デジタル画面越しであっても、あのエメラルドグリーンに輝く複眼と黒黄のストライプが放つ魔力は、人々の視聴の手を止めるに十分な破壊力を持ち続けている。