国旗のデザインにも、それぞれの国のルーツがはっきりと表れています。
オーストラリアの国旗は、深い青地をベースに左上にイギリスとの結びつきを示す「ユニオンジャック」が配され、右側には南半球の象徴である「南十字星(サザンクロス)」が輝いています。左下の大きな星は連邦の結束を表す「七稜星」です。
一方、オーストリアの国旗は、シンプルで鮮烈な「赤・白・赤」の横三色旗です。現存する世界最古の国旗デザインの一つとされ、12世紀のバーベンベルク公レオポルト5世が十字軍遠征で激戦を繰り広げた際、ベルトを外した衣服の部分だけが白く残り、周囲が返り血で真っ赤に染まったという伝説に基づいています。
そしてシンボルの違いといえば、動物にまつわる有名なエピソードがあります。オーストラリアはカンガルーやコアラ、ウォンバットなど固有の有袋類の楽園ですが、オーストリアには当然ながら野生のカンガルーは生息していません。
しかし、世界中から訪れる観光客があまりにも「オーストラリア」と勘違いして質問してくるため、ウィーンやザルツブルクの土産店には「No kangaroos in Austria(オーストリアにカンガルーはいません)」と書かれたTシャツや標識風マグカップが大量に並んでいます。この自虐的でユーモラスなお土産は、今やオーストリア観光の名物となっています。