交際がスタートしてから結婚に至るまでの歳月はおよそ5年。目まぐるしく情報が飛び交う日本の芸能界において、これほど長い期間にわたり一切の浮ついた噂を立てられることなく愛を育んだ事実は特筆に値する。二人が徹底していたのは、役者としての仕事を最優先に置き、観客に余計な先入観を与えないという鉄の意志だった。
多忙な撮影スケジュールの合間を縫い、二人が共有していたのは派手な外食や社交ではなく、自宅で静かに映画を鑑賞し、脚本について語り合う時間だった。映画産業の最前線で何が求められているのか、世界基準の表現とは何か。言語や文化の壁を軽やかに越える玄理の知性に、町田は常に刺激を受けていた。互いが自立した表現者であり続けたからこそ、5年という歳月は関係を摩耗させることなく、より強固な絆へと昇華された。