一見すると双子のように似通って見える2つのタワーですが、建築資材、重量、そして構造力学の観点から比較すると、全くの別物であることが浮き彫りになります。
最も驚嘆すべき相違点は「総重量」です。エッフェル塔が約10,100トンの錬鉄を重厚に組み上げているのに対し、東京タワーはその半分以下となる約4,000トンに抑えられています。これは、地震が極めて少ないパリと、世界有数の地震国であり巨大台風の通り道でもある日本との環境差によるものです。
エッフェル塔の足元に見られる優美なアーチ構造は主に意匠的な要素が強いのに対し、東京タワーの末広がりのトラス構造は、下部へかかる応力を最小限に分散させるための純粋な力学計算から導き出された形状です。装飾を削ぎ落とし、機能性を突き詰めた末の美しさがそこにあります。