胚盤胞移植の妊娠率とグレードの真実|陰性が続く理由を徹底解剖

胚盤胞移植の妊娠率とグレードの真実|陰性が続く理由を徹底解剖

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移植周期に入る際、避けて通れないのが「子宮内膜をどのようなプロセスで整えるか」というアプローチの選択です。大きく「ホルモン補充周期(HRT周期)」と「自然排卵周期」の2系統が存在します。

ホルモン補充周期は、エストロゲン製剤とプロゲステロン製剤を段階的に投与し、人為的に内膜の厚みと受容能をコントロールする方法です。排卵を抑制するため、通院回数を抑えやすく、医師と患者の間で移植日を正確にスケジュール管理できる利点があります。月経不順がある方や排卵障害を持つ方には第一選択となります。一方で、自前の黄体(黄体血流)が形成されないため、妊娠初期における血流動態や血栓リスク、周産期合併症(妊娠高血圧症候群など)の発症頻度に対する慎重なモニタリングが求められます。

対して自然排卵周期は、自前の卵胞発育と自然なホルモン分泌のリズムに合わせて移植日を決定します。投薬量が少なく身体的な負担を抑えられる点、自然な黄体形成によって血管系の適応がスムーズである点が評価されています。ただし、排卵のタイミングを特定するために頻回の通院と超音波検査・血液検査が必要となり、予測が外れた場合に移植がキャンセルとなるリスクを孕みます。

さらに、移植時の重要な技術的介入として「アシステッドハッチング(AHA:孵化補助術)」があります。受精卵を包んでいる「透明帯」という殻をレーザーや化学的処理で薄くする、あるいは切開する手法です。凍結と融解のプロセスを経た胚盤胞は、低温処理の影響で透明帯が硬化し、自力で殻を破って脱出(ハッチング)できないケースがあります。アシステッドハッチングを併用することで、子宮内膜への物理的な接触と脱出を物理的にアシストし、特に凍結融解胚移植における着床率の底上げに寄与しています。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。