Q1:日本国内で生活していて、ペストに感染する可能性はありますか?
A1:日常生活における国内感染リスクは事実上ありません。1926年を最後に100年間国内発生はなく、自然界に菌を保有する野生動物も存在しないためです。唯一の懸念は海外流行地からの輸入感染ですが、水際対策と検疫体制により厳重に監視されています。
Q2:なぜペストは今でも感染症法の「一類感染症」に指定されているのですか?
A2:ペスト菌、特に肺ペストはヒトからヒトへ飛沫感染し、未治療の場合の致死率が100%近くに達するためです。万が一国内へ侵入した際の社会構造への破壊的打撃が極めて大きいため、法律上最も重い「就業制限」「入院勧告・強制」「交通制限」を発動できる一類感染症に定められています。
Q3:ペストに有効なワクチンは日本で接種できますか?
A3:現在、一般向けに広く普及している承認ペストワクチンは国内に存在しません。過去に不活化ワクチン等が研究・使用された経緯はありますが、効果の持続性や副作用の観点から一般的ではなく、現代医療では「忌避剤によるノミ防除」と「感染疑い時の早期抗菌薬投与」が標準的な予防・治療戦略となっています。
Q4:黒死病という名前の由来は何ですか?
A4:ペスト菌が血中に侵入して引き起こす敗血症型ペストにおいて、全身に皮下出血や播種性血管内凝固症候群(DIC)が生じ、手足の末端や皮膚が壊死して黒く変色することから、中世ヨーロッパで「黒死病(Black Death)」と恐れられるようになりました。