Q1:片耳だけに耳鳴りがある場合、すぐに脳神経外科を受診すべきですか?
A1:まずは一般的な耳の病気(外耳炎、中耳炎、突発性難聴、メニエール病など)を除外するため、「耳鼻咽喉科」を最初に受診することが推奨されます。精密な聴力検査を実施した上で、左右差や神経性の異常が疑われた段階で、MRI設備を持つ脳神経外科や大学病院などの高次医療機関へ紹介を受けるルートが最も合理的です。
Q2:聴神経腫瘍は「脳腫瘍」の一種ですか?がんのように全身へ転移しますか?
A2:聴神経腫瘍は頭蓋内にできる脳腫瘍の一種ですが、組織学的には完全な「良性腫瘍」です。胃がんや肺がんのように血液やリンパ液に乗って肺や肝臓など他の臓器へ転移することはありません。ただし、頭蓋骨という閉ざされた空間の中で徐々に大きくなるため、放置すると重要な脳神経や脳幹を圧迫して重篤な機能障害を引き起こす点には注意が必要です。
Q3:手術やガンマナイフで腫瘍を治療すれば、耳鳴りはきれいに治りますか?
A3:治療によって腫瘍の増大を止める、あるいは腫瘍を完全に切除できたとしても、すでにダメージを受けた聴神経の線維が完全に元通り回復することは医学的に難しく、耳鳴りがそのまま残存するケースは少なくありません。しかし、治療を行わずに放置して腫瘍が拡大した場合、完全な失聴や顔面麻痺といった取り返しのつかない機能喪失につながるリスクがあります。耳鳴りを消すことだけを目的にするのではなく、「残された聴力や周辺神経の機能を守るための治療」という視点を持つことが肝要です。