インターネット上のコミュニティやSNSにおける平川大輔の評価の変遷を辿ると、ある興味深い現象が浮かび上がります。
2000年代後半、『School Days』の主人公・伊藤誠を演じた際、ネット掲示板などでは「誠死ね」という強烈なミームが流行しました。しかし、放送当時の制作スタッフ座談会や専門誌のインタビューで明かされたのは、関係者が口を揃えて語った「平川さんの芝居が生々しく上手すぎるからこそ、視聴者が本気で誠に憤りを覚えるのだ」という事実でした。嫌悪感を抱かせるキャラクターを、嘘っぽさのない「等身大の弱さ」として構築できる演技力は、すでに業界内で高い評価を得ていたのです。
その後、2010年代の『ジョジョの奇妙な冒険』花京院典明役では、原作屈指の人気キャラクターが背負う孤独と知性を完璧に表現。有名な「レロレロレロレロ……」というチェリーを舌で転がす奇抜なシーンでは、原作者・荒木飛呂彦氏の世界観を損なうことなく、リテイクを重ねて完璧なリズム感を追求したエピソードがファンの間で語り草となっています。
さらに近年では、SNSやレビューサイト上で「キャスト欄に平川大輔の名前があるだけで、ただの善人では終わらない深みを期待してしまう」「爽やかイケメンかと思ったら黒幕だったときの鳥肌がすごい」といった、玄人好みの信頼を寄せる声が圧倒的多数を占めています。