地方都市での食糧難が報じられる一方で、平壌の一部地区では高層マンションの建設が相次ぎ、高級外車が街角を走り抜ける。この強烈なコントラストは何を意味するのか。
原因は「ジャンマダン(闇市場)」の徹底的な統制と、国家主導の貿易統制への先祖返りだ。草の根の資本主義を潰し、ロシア貿易の利権を独占した中央の党幹部だけが莫大な富を手にする構造が完成した。いわゆる「新貴族階級」の台頭である。富の極端な偏在は民衆の不満を限界まで高めており、地方での小規模な暴動や秘密結社の摘発が暗号通信で報告される回数は増える一方だ。