落語立川流を語る上で避けて通れないのが、前座全員破門や気まぐれとも思える大量処分といった波乱万丈の破門劇だ。談志の破門通告は、単なる感情的な暴挙ではない。芸に対する妥協を一切許さない鬼才なりの「覚悟の選別」であった。理不尽とも言える難題を突きつけられ、身を削るような修行を耐え抜いた者だけが、再び師のもとへ戻ることを許されたのである。
古典落語の暗唱テスト、築地市場でのアルバイト命令、突然言い渡される過酷な試練。この理不尽とも思えるドラマは、弟子たちの精神を極限まで鍛え上げた。過酷なプロセスを経て残ったからこそ、現在第一線で活躍する幹部弟子たちの個性が磨き抜かれたのだ。