調合が完璧でも、フライパンの温度が高すぎると一瞬で気泡が立ち、焦げ目がついて台無しになってしまいます。美しい錦糸卵を焼くための鉄則は「均一な低温調理」です。
まずはフッ素樹脂加工のフライパンを用意し、サラダ油を少量垂らしてキッチンペーパーで余分な油を拭き取りながら全体に薄く塗り広げます。中火で30秒ほど温めたら、一度濡れ布巾の上にフライパンの底を当てて「ジュッ」と粗熱を取るのがプロの裏技です。これによりフライパン全体の温度ムラがなくなり、卵液を流し込んだ瞬間に一部だけが急激に固まるのを防ぎます。
極弱火に落としたフライパンに卵液を一気に流し入れ、手早くフライパンを傾けて全体に薄く広げます。表面が乾いてフチが自然と浮いてくるまで、決して触らずに見守るのがポイントです。フチがチリチリと浮いてきたら火を止め、菜箸を中央にスッと差し込んで持ち上げ、手首を返すようにして裏返します。裏面は余熱だけで十分に火が通るため、再加熱する必要はありません。