日本においてこの語彙を語る上で欠かせないのが、2014年10月にリリースされたEXILE ATSUSHIのソロ代表曲『Precious Love』です。リクルート「ゼクシィ」のCMソングとしても起用された本作は、公開から年月を経た今なお、ブライダルシーンでトップクラスの人気を誇るウェディングソングとして愛され続けています。
ATSUSHI自身が作詞・作曲を手掛けたこの楽曲が、なぜ10年以上の歳月を越えてウェディングソングの金字塔となったのか。関係者の証言や当時の制作インタビューで語られた本人の意図を辿ると、従来のJ-POPにおける求愛ソングとは一線を画すリアリズムがありました。
劇的なドラマではなく、日常の中にある些細な喧嘩やすれ違いを認めつつ、それでも「あなたと共に歩んでいく」という静かな誓いが紡がれています。華美な装飾を取り払い、照れ隠しのないストレートな男性目線の誠実さを歌い上げたからこそ、新郎が新婦へ贈るサプライズ演出や、披露宴のエンドロールを締めくくるBGMとして選ばれ続けているのです。