日本のプロ野球史において、プロテクト漏れ過去の衝撃として球界全体を震撼させた事例は枚挙にいとまがありません。なかでも歴代人的補償の大物選手として語り継がれる移籍劇は、ファンの感情を大きく逆撫でし、プロ野球人的補償の真相に迫る契機となりました。
2006年、巨人が西武から豊田清投手をFAで獲得した際、人的補償として西武に指名されたのが江藤智内野手でした。広島時代に本塁打王と打点王を獲得したスラッガーがプロテクトから漏れていた事実は、当時のファンに大きな衝撃を与えました。高額年俸が壁になると巨人は踏んでいたものの、右の大砲を渇望していた西武フロントの果敢な決断が功を奏した形です。
さらに平成から令和へと移り変わる時期、読売ジャイアンツを舞台に2つの激震が走りました。2018年オフ、炭谷銀仁朗捕手のFA獲得に伴い西武へ移籍した内海哲也投手、そして丸佳浩外野手の獲得に伴い広島へ移籍した長野久義外野手のケースです。
内海投手は最多勝2回を誇る生え抜きのエース、長野外野手は2度のドラフト指名拒否を経て巨人に入団し首位打者を獲得したチームの精神的支柱でした。誰もが「プロテクトされているはず」と信じて疑わなかったフランチャイズプレイヤーの相次ぐ流出。当時の特番インタビューや自著・手記において、長野外野手は「選ばれたときは驚きもあったが、強い広島に必要とされるのは光栄」と気丈に語り、内海投手も公の場で涙を見せることなく新天地での奮闘を誓いました。しかし、ファンが受けた喪失感とフロントへの不信感は計り知れないものでした。
そして記憶に新しい2026年オフの騒動では、ソフトバンクから西武への山川穂高選手のFA移籍に伴い、当初報道で大物ベテラン投手の名前が取り沙汰され、最終的に実力派救援右腕の甲斐野央投手が指名されるという異例の展開を見せました。SNSや大手掲示板では「情報漏洩の真偽」「水面下での急遽変更疑惑」を巡って大炎上し、プロテクト名簿の秘匿性と運用プロセスの不透明さが改めて浮き彫りとなりました。