北海道出身の橋本力は、函館工業高校時代から強肩強打の大型外野手として頭角を現しました。1953年に毎日オリオンズ(現・千葉ロッテマリーンズ)へ入団し、俊足巧打の外野手として将来を嘱望される存在となります。当時の球界でも際立つ180センチ近い長身と引き締まった体躯を誇り、ファームでの首位打者獲得など順調なステップアップを見せていました。
しかし、プロアスリートとしてのキャリアは過酷な故障によって突如として断たれます。激しいプレーの代償として肩や脊骨を痛め、1958年シーズン限りで現役引退を余儀なくされました。野球という生きがいを失った失意の中、当時の大映幹部からスカウトを受け、1959年に大映へ入社して俳優への転身を決意します。
プロ野球選手として培った強靭なフィジカルと卓越した体幹の強さは、スタントやアクションが要求される映画現場において最大の武器となりました。大映のニューフェイスとして基礎を叩き込まれた橋本は、端正な顔立ちと鋭い眼差しを活かし、悪役や用心棒といった個性派キャラクターとして頭角を現していきます。