試合は膠着状態だった。コントロールポイントの占拠率は99%対99%。観客のボルテージは最高潮に達していた。D.Vaがメックを失い、生身のハナ・ソングが窮地に立たされた瞬間、彼女は「メック召喚」のキーを押した。通常であれば、無敵時間を利用した再搭乗でエリアを維持できるはずだった。しかし、ロードホッグを操るプレイヤーの視線は、その一瞬の隙を見逃さなかった。
遮蔽物の影から伸びた一本の鎖。それがD.Vaの体を捉えたのは、搭乗アニメーションが開始されてからわずか数フレーム後だった。完璧なタイミングでのアビリティ中断。このプレイにより、形勢は一気に決した。