男性俳優においても、その陰影は強烈な引力を発揮する。ドラマ『君と世界が終わる日に』で見せた極限状態のサバイバルや過酷なアクションシーンにおいて、竹内涼真の顎元にあるほくろは、タフで骨太な男らしさと情熱的なまなざしを際立たせる視覚的アンカーとなっていた。爽やかな好青年のイメージから、哀愁と色気を纏う実力派俳優への脱皮を、その表情の陰影が見事に後押ししている。
また、繊細な心情の機微を演じ切る錦戸亮の目元や頬のほくろは、映像作品のクローズアップにおいて格別の説得力を持つ。切なさや葛藤を瞳に滲ませるとき、その陰影が光と影を強調し、言葉に頼らない豊かな感情のグラデーションを生み出す。観客の心に爪痕を残す名演技の裏には、彼自身の持つ造形的な個性が深く作用している。