車の法定点検とは?車検との違い・受けない罰則の真相と費用相場

車の法定点検とは?車検との違い・受けない罰則の真相と費用相場

車の法定点検とは?車検との違い・受けない罰則の真相と費用相場について知っておくべき ポイントを分かりやすく解説いたします。

「警察に捕まらないなら、受けるだけお金の無駄だ」と判断するのは極めて短絡的です。司法・損害保険・中古車流通の現場を取材すると、法定点検を受けないデメリットは直接的な罰則以上に金銭的・社会的な打撃を与えることが判明しています。

第一の代償は、メーカー特別保証の適用除外です。国産車には通常、エンジンやトランスミッション、電子制御系などの基幹部品に対して「5年または10万km」といった長期保証が付与されています。しかし、保証書の規約には例外なく「法定点検および日常点検を適切に行っていること」が条件として明記されています。点検整備記録簿に受検歴が記載されていない場合、仮にトランスミッションが故障して数十万円の修理代が発生しても、メーカー保証を断られ全額自己負担となるケースが日常的に起きています。

第二の代償は、交通事故発生時の過失割合への悪影響です。万が一、車両の機械的トラブル(ブレーキの制動不良やタイヤの脱落など)が原因で人身・物損事故を起こした場合、法定点検を怠っていた事実は「整備不良および予見義務違反」としてドライバー側の重過失と認定される要因になります。保険の支払いが一部制限されたり、法廷で不利な立場に立たされたりするリスクを孕んでいます。

第三の代償は、売却時における下取り査定の減額です。中古車市場において「定期点検整備記録簿(メンテナンスノート)」の有無は車両の健康診断書そのものです。点検履歴が抜けている車両は「油脂類や消耗品を放置されていた粗悪車」とみなされ、日本自動車査定協会の基準上でも数万円から十数万円単位で査定が引き下げられます。

阿部 裕樹
著者

阿部 裕樹

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。