事件の凶悪化を決定づけたのが、アルバイト先で知り合った共犯者・川村葉音被告との歪んだ人間関係でした。おとなしく内向的でありながら内面に激しい攻撃性を秘めた八木原被告と、粗暴な交友関係を持ち行動力に長けていた川村被告。この2人が結びついたことで、危険な共依存の歯車が回り始めました。
捜査関係者によると、八木原被告の供述内容は当初「交際相手だった長谷さんとの別れ話や金銭トラブルに悩んでいた」という一方的な被害者意識に終始していました。しかし、長谷さんに対する個人的な不満を川村被告に誇大に訴えかけ、川村被告の交際相手である川口侑斗被告や当時17歳の少年ら不良グループを巻き込む口実を作り上げたのは八木原被告自身でした。
深夜の公園に長谷さんを呼び出し、無防備な彼を取り囲んで集団暴行へと発展させた構図は、八木原被告の「相手を排除し屈服させたい」という歪んだ願望を、グループの暴力性が代行・増幅させた結果です。被害者のキャッシュカードを奪い、当時17歳の少年が「被害者から取った金だからぜいたくしよう」と歓楽に耽るなど、犯行後の行動には微塵の罪悪感も見られませんでした。