ビクターエンタテインメント傘下の老舗ロックレーベル、SPEEDSTAR RECORDSのスタジオで行われたレコーディングは、過度なデジタル処理を削ぎ落とした、極めてオーガニックなアプローチで進められた。ヴィンテージのアンプを鳴らし切り、歪みと空間の残響をそのまま閉じ込める。斉藤が鳴らす荒削りなストロークは、スタジオの空気をビリビリと震わせた。
流行のきらびやかなアレンジに逃げず、ドラム、ベース、ギターの最小限のアンサンブルで勝負する姿勢。その硬派なサウンドデザインこそが、時代やトレンドの移り変わりに左右されない強靭な普遍性を生み出した。現場にいたエンジニアたちが息を呑んだというテイクの熱量は、スピーカー越しにもありありと伝わってくる。