近年、特に業界関係者の間で話題となったのが、難航を極めたクロスボーダーM&A紛争解決案件での劇的な勝利だ。複数の国・地域にまたがる巨大企業の買収劇において、突如として持ち上がった株主間協定の不履行と規制当局からの差し止め手続。一歩間違えれば数百億円規模の損失が生じる極限の緊張感の中、法務チームは昼夜を問わず各国の裁判所と仲裁機関への対応を網の目状に張り巡らせた。
粘り強い証拠開示手続と、国際仲裁における緻密な立証ロジックが相手方の強硬姿勢を崩した。表舞台のニュースでは単なる「和解成立」と一言で処理された裏側に、緻密な法解釈の攻防と粘り強い交渉が存在したことは、当事者以外にはほとんど知られていない。