新卒採用において「服装自由」や「私服指定」を明記する企業は、過去1年以内に選考に関わった人事担当者300人を対象としたアンケート調査でも54.3%と過半数を占める規模に達しています。しかし、この文言面を無邪気に受け取り、大学の講義に通うようなスウェットやジーンズで参加すると、手痛いしっぺ返しを食らうケースが後を絶ちません。
採用関係者への直接取材によると、企業が就活において服装自由を指定する理由は、決して「何を着ても気にしない」という放任ではありません。大手IT企業や広告代理店の人事担当者は、メディアの取材に対して次のように本音を漏らしています。
「画一的なリクルートスーツ姿では、学生本来の個性や表情が硬直して見えづらいのが実情です。リラックスして自社の空気感に触れてほしいという善意がある一方で、社会人としての最低限のTPO(時・場所・場合)を自力で判断できるかという『文脈読解力』を測る格好のフィルターにもなっています」
つまり、企業説明会の服装における私服指定とは、「プライベートの服」ではなく「相手企業や仕事の場に失礼のない身だしなみ(オフィスカジュアル)」を指しているのが動かしがたい真実です。説明会は単なる情報収集の場ではなく、企業側から見れば「未来の社員候補」との事実上のファーストコンタクトであり、すでに無意識のスクリーニングが始まっています。