ここで、病気説をめぐる誤解をいくつか是正しておきたい。
誤解1:宮司が公の場に出ない=重病
出雲大社の宮司は年間100を超える祭儀を統括する。高齢でもない53歳であっても、肉体的・精神的負担は大きく、一部行事を代理に委ねるのは神職の世界では決して珍しくない。公務の「間引き」が即、重病を意味するわけではない。
誤解2:皇室出身の妻がいるから情報が出ない
確かに千家氏は皇室と近い立場だが、宮司の健康情報が秘匿されるのは神社界全体の慣行だ。出雲大社に限った話ではない。
誤解3:病気なら宮司を辞任すべき
神職は終身制に近く、体調不良でも祭祀を続ける例は多い。宮司交代は世襲制の中で極めて慎重に判断される事項であり、外部がとやかく言える性質のものではない。