清水依与吏を語る上で避けて通れないのが、バンド結成の契機となった「元カノへの強烈な未練と悔しさ」です。
高校時代、当時交際していた女性を別のバンドマンに奪われた清水は、「彼女を見返したい」「あのバンドマンよりもかっこいい音楽を作って、彼女を振り向かせたい」という激しい執念からギターを手に取りました。「back number(型落ち・過去の雑誌のバックナンバー)」という自虐的なバンド名は、「彼女にとって自分はもう必要のないバックナンバーになってしまった」という悔恨と諦念から名付けられたものです。
このコンプレックスと痛切な喪失感こそが、後の「高嶺の花子さん」「ハッピーエンド」「クリスマスソング」といった不朽の名曲群に宿る、圧倒的なリアリティの源泉源となりました。